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『フィールヤング』2008年8月号別冊付録「岡崎京子デビュー25周年記念読本」他より

各作品

参考:sitebbiwの「岡崎京子の単行本を探すためのヒント

『オカザキジャーナル』

オカザキジャーナル

平凡社、272ページ、2015年
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「週刊オカザキ・ジャーナル」(朝日ジャーナル1991年~1992年掲載)
 週刊誌「朝日ジャーナル」に連載されていたエッセイ、全68回
「コトバのカタログ」(広告批評1992年~1993年掲載)
 宗教人類学者・植島啓司との往復通信
解説:古市憲寿「キタイとキボウの時代は終わっても」

『レアリティーズ』

レアリティーズ

平凡社、236ページ、2015年
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レアな未発表作品を集めました

「無題」(未定稿)
「オカザキの素」
「FLOWERS」
「三日月曲馬団」
「思うところも 思わぬところも きれぎれの夏草達」
「美形のスケッチブック ひ・み・つ」
「Dreaming MARY」
「ターゲット128〈後篇〉」
「HELLO」
「虹の彼方に」
「JLGの孤独」
「錆びてゆく彼、彼ら、彼女、彼女ら」
「犬養智子の恋愛」
「ベティ・ペイジの恋愛」
「90年代《楽勝》宣言 岡崎京子×テイウトウワ」
「テイトウワ物語」
「下北パラダイス」
ライナーノーツ:増渕俊之「秘められたお蔵出し作品たち」

『RUDE BOY 岡崎京子未収録長編』

rude boy

宝島社 160ページ 2012年 1,200円
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映画『ヘルター・スケルター』似合わせ出版された未発表作品集
「RUDE BOY」1989-90年の連載、未完。

初出:月刊「バンドやろうぜ」増刊「ROCKIN’ COMIC」
「ROCKIN’ COMIC」VOL.1 1989/11
「ROCKIN’ COMIC」VOL.2 1990/01
「ROCKIN’ COMIC」VOL.3 1990/04
「マンガ宝島」1990/05
「爆烈女学校」(初出:漫画ブリッコ)
「カフェDE鬼でラブラブ」
(初出:電気グルーヴ「俺のカラダの筋肉はどれをとっても機械だぜ」)
インタビュー、イラストほか
コミックナタリー
→drecom_tra_musik_100さんのブログ

←『Rockin’ Comic』1990年4月号表紙

『岡崎京子未刊作品集 森』

祥伝社 177ページ 2011年 1,365円
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三年ぶりの新刊。『森』第1話および予告イラスト、『へルター・スケルター』のイラスト等も収められています。装丁はおなじみ祖父江慎+鯉沼恵一。椹木野衣さんの解説もついています。
『森』は『FEEL YOUNG』で『へルタースケルター』の連載が終了後、三回連続予定で1996年6月号に第一回が掲載された短編。しかし掲載直後に岡崎さんが事故にあったため中断。
全てはばらばらだけど、つながっている。入り口はいつも目の前にある…

参考:
表紙の絵は山伏の坂本大三郎さんが描きました。→坂本twitter
ちなみに『フィール・ヤング』創刊20周年記念出版です。

初出:
「森」第1回……フィール・ヤング1996年6月号(祥伝社)
「森」第2回扉……雑誌未掲載
「口に口紅 目に青葉」…「とり・みき&中西裕スペシャル」1985年6月15日増刊号(白泉社)
「秋は柿色」Weekly漫画アクション増刊かりあげクン大特集号1985年10月31日号(双葉社)
「GO GO!! 中学生」
「LOVE LOVE 中学生」
「化粧品セールスマン乃ココロエ」……初出不明
「毎日がクリスマスだったら…」……微笑 FEEL1988年1月16日増刊号(祥伝社)
「毎日がバレンタインだったら」
「一年目のユウウツ」
「いつか王子様が…」……単行本「ショコラな気持ち」1990年1月(扶桑社)
「タルカムパウダー」……アフター5YOU 1991年7月26日号(集英社)
イラスト・エッセイ……フィール・ヤング1992年9月号(祥伝社)
「やさしくしてね」……コーラス1995年5月号(集英社)
「BABY IN ACTION GO!! GO!! GO!!」…フィール・ヤング1995年10月号(祥伝社)

←連載第一回時の表紙(『フィール・ヤング』1996年6月号)

『東方見聞録—市中恋愛観察学講座』

小学館クリエイティブ 190ページ 2008年 1,260円
初出:1987年ヤングサンデー連載
当時の雰囲気がなつかしいが、やややっつけ仕事的…
ブログ「Tea for One」

『秋の日は釣瓶落とし』

双葉社 76ページ 2006年 1,000円
短編集
初出:『秋の日は釣瓶落とし』:「週刊漫画アクション」1992年
『ハンバーガー』:「週刊漫画アクション」掲載の短編、カラー。絵柄からは80年代か。
岡崎さんの近況あり。

『女のケモノ道』

文藝春秋社 2005年 110ページ 1,300円
マンガと女3人のおしゃべり2P。第20回で事故のため中断。
初出:月刊『CREA』94年12月号〜1996年7月号 文芸春秋

目次:
1. 女の仕事道
2. 女のクリスマス道
3. 女のバーゲン道
4. 女の甘いもの道
5. 女の流行りもの道
6. 女の旅の道
7. 女のピンク道
8. 女の引き締め道
9. 女のハワイ道
10. 女のニオイ道

11. 女の下着道
12. 女のお風呂道
13. 女のおたく道
14. 女の和風道
15. 女の失恋道
16. 女の年下道
17. 女のブランド道
18. 女の電話道
19. 女のオシャレ道
20. 女の占い道

『ぼくたちは何だかすべて忘れれてしまうね』

平凡社 2004年 151ページ 1,260円
小説、の様なもの。岡崎さんはまんがだけではなく、文章にも意欲を見せていました。
初出:筑摩書房のPR誌「ちくま」1995年1月号〜1996年の4月号
→この本を作った編集者の声。「マンガは考え抜いて描くものとは思ってない」など、当時の岡崎先生の制作姿勢が記されています。
目次
1.ぼく達は何だかすべて忘れてしまうね 1
2.ぼく達は何だかすべて忘れてしまうね 2
3.終わらない
4.一分間(あやちゃんに)
5.ある夜の・・・・・・
6.蛇
7.がちゃがちゃ狂い 1
8.がちゃがちゃ狂い 2
9.靴を盗む
10.「・・・・とまあ、そんなとこ(You Know)」
11.「あたしって・・・・」
12.青空
13.「ノート(ある日の)」
14.森の中/二人の兄妹/孤独な王様/王妃達/
赤ずきんちゃん/ある夫婦/その他
15.赤ずきんちゃん
16.森の中

『恋とはどういうものかしら?』

恋とはどういうものかしら

マガジンハウス 2003年 280p 1143円
88年から96年までの短編集
Amazon


初出:
SLEEPLESS DOG NIGHT
東京・ラヴァーズ1
東京・ラヴァーズ2
東京・ラヴァーズ3
 →anan創刊20周年!
ピンク・ガール・ブルース(月刊「pink」(マガジンハウス)1996年6月創刊号)
いつか、あなたの椅子を買いに行こう
東京は朝の7時(『朝日ジャーナル』1992年5月29日号終刊号)
ねえ、女の子って何でできてるの?
恋愛に限界はあるのか?
素敵な時間
恋のワンダー・ウルトラ・スーパー・ガール
砂漠王子と砂漠王女
(月刊砂漠王1989年12月号(劇団「ラジカル・ガジベリビンバ・システム」
第7回公演「砂漠監視隊」パンフレット)
再録:「チャオ・アンファンテリブル」、再再録「SWITCH」2000年1月号)
我買う故に我有り
HUMMING BIRD
初恋・地獄篇 …またはヨーコと一郎…
恋人たちI
恋人たちII
恋とはどういうものかしら?
Blue Blue Blue(「anan」96年 No.1001、オールカラー32p)
 →ブログ ブルーコミックス論54
冷蔵庫女(「CUTIE」94/8/宝島社)
みりん星人大襲撃(「CUTIE」94年9月号/宝島社)
(以上3本は「キューティー・コミック」2000年2〜4月号に再録)
DONADONA(「CUTIE」94/10/宝島社)
にちようび(ビッグコミック増刊号(終戦50周年記念号)1995年)
中華刑事・周 夜霧よ今夜もありがとう

『うたかたの日々』

宝島社、2003、1600円
ボリス・ヴィアン原作小説の漫画化。
リバーズ・エッジの後、月刊『CUTiE』1994年12月号〜1995年11月号に連載。ハードカバー、箱入り。
「私の夢はオカザキ版『うたかたの日々』を読んでパリジェンヌが涙を流すことよ」と作者の言葉(帯より)


原作:『うたかたの日々』
ボリス・ヴィアン全集3 早川書房 1979年刊

『ヘルタースケルター』

ヘルター・スケルター

祥伝社、2003年 1200円 amazon

初出:月刊『FEEL YOUNG』連載。Part1:1995年7〜9月号、Part2:1995年11月号〜1996年4月号

Part3まで続くはずだったが、Part2を終了したところで事故のため中断。
『pink』『リバーズ・エッジ』とともに岡崎さんの代表作の一つ。事故のため単行本化が遅れ、長らく幻の傑作と言われていた。『FEEL YOUNG』2002年8月号〜2003年4月号に再掲載され、その後出版される。
2004年に手塚治虫文化賞マンガ大賞と文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。→受賞当時の情報
『岡崎京子未刊作品集 森』にカラーイラスト多数収録。

外国語版

映画化

(C)ヘルタースケルター製作委員会

2012年に映画化(監督:蜷川実花、主演:沢尻エリカ、脚本:金子ありさ、音楽:上野耕路)


参考①:こわれてしまったおんなの子、イーディ・セジウィック
岡崎さんはイーディの生きかたにかなりインスパイアされたもよう。『Rock』総集編でも言及されている。 →用語集

参考②:ビートルズhelter skelter
この曲とともに、この曲がきっかけになって起きたチャールズ・マンソン事件の方に、岡崎さんは興味を引かれたような気がします
→岸田幾月の殺人博物館

参考③:他にも映画などからの引用がいくつもあります
→THE KAWASAKI CHAINSAW MASSACREさんのブログ

ほか →松岡正剛の千夜千冊1549夜
→TINAMI 青少年のための少女マンガ入門(16)
→ブログ:本日の工事中

『UNTITLED』


新装版:角川書店、2004、A5/280p
初版 :1998年
事故後初めての新刊。内容・タイトルは出版社と家族で話し合って決めたとのこと(あとがきより)。
事故から二年、一命は取り留めたもののまだ十分に意思の疎通もとれない時期です。ご家族は「回復してタイトルを付けて欲しい」と祈りを込めて作ったのではないでしょうか。
1999年第3回手塚治虫文化賞にノミネート、関川夏央氏や村上知彦氏、他の方々がプッシュ。
→選考委員のコメント
初出:
万事快調 (月刊「ヤングロゼ」1994年12月号〜1995年2月号)
恋愛依存症(月刊「ヤングロゼ」1995年11月号〜1996年1月号)
ロシアの山(「コミック95」秋号 1995年11月)
お散歩  (月刊「ヤングロゼ」1995年7月号)

『チワワちゃん』

新装版:角川書店、2004、A5/178p
初版 :1996年(写真右下)
リバーズ・エッジの連載を終えた後の時期に描かれた短編集。事故の直前に出版された。
主体の断片化、コミュニケーション不全等、話がどんどん重くなってきている。
初出:LOVE, PEACE & MIRACLE  (描き下ろし)
夏の思い出  (月刊『YOUNG ROSE』1994年8月号)
チョコレートマーブルちゃん  (同1995年5月号)
GIRL OF THE YEAR  (同1994年6月号)
チワワちゃん  (同1994年7月号)
空を見あげる —あとがきにかえて—  (描き下ろし)
好き?好き? 大好き?  (同1994年10月号増刊)

『ヘテロセクシャル』

新装版:角川書店、2004
初版 :角川書店、1995、A5/188p、880円
初出:
うまくいってる?(月刊「ヤングロゼ」1994年5月号 )
あなた(描き下ろし)
それいゆ(同1993年10月号)
わたしたち(描き下ろし)
恋人はあなただけ(同1993年5月号)
彼女(書き下ろし)
コレクター(同1993年9月号)
わたしたち2(描き下ろし)

『私は貴兄のオモチャなの』

祥伝社、1995、A5/178p、880円
初出:でっかい恋のメロディ(月刊「フィールヤング」1995年2月号)
虹の彼方に(同1994年4月号)(→参考1、2)
私は貴兄のオモチャなの(同1994年8月号)
3つ数えろ(同1995年4月号)
映画監督歌川恵子氏にインスパイアされたと後書きより
→slow learnerさんのブログ『歌川恵子監督も猫ストーカー
→the Hula Hoopsさんのブログ『映画と漫画の関連性における考察16
参考①:岡崎さんは八谷和彦(メディアアーティスト、ポストペットの制作者)個展『Over the Rainbow』(1994年6月)のチラシを描いています。
参考②:PARCOのフリーペーパー『GOMES』で93年1月号〜94年6月号まで『虹の彼方に』というタイトルでイラストエッセイを連載 →お仕事「エッセイ

『エンド・オブ・ザ・ワールド』

祥伝社、2012年、新装版
初版:1994、A5/178p、880円(写真右下)
初出:エンド・オブ・ザ・ワールド
(フィール増刊「世紀末ラブストーリーズ」1992年8月)
VAMPS
(月刊「フィールヤング」1993年12月号、『シークレットB』改題)
ひまわり(フィール増刊「世紀末ラブストーリーズ2」1993年8月)
水の中の小さな太陽(月刊「フィールヤング」1994年2月号)
乙女ちゃん(月刊「フィールヤング」1994年3月号)
作品に閉塞感が強く漂う。

『リバーズ・エッジ』

宝島社
復刻版:2015年 232ページ 961円
愛蔵版:2008年 232ページ 1,680円
新装版:1999年
初版 :1994年
初出:月刊『CUTiE』1993年3月号〜1994年4月号
映画化:『リバーズ・エッジ』2018年。→詳細


あらすじ

川のある町の高校が舞台。主人公のハルナには、彼氏の観音崎と同級生のルミという友人がいる。
ふとしたことでLGBTの山田くん、後輩でタレントのこずえと出会い、川べりの草むらの中の「死体」という秘密を共有することになる。死体を眺めることで、生きていることを確認する三人。
やがて山田くんを好きなカンナもまきこみ、すれ違う欲望が絡み合い、破局へと向かっていく。

この作品について

当時最も生きがよかった月刊ファッション誌『CUTiE』で、『東京ガールズブラボー』の次の連載として1993年3月号から一年間掲載された作品。
主人公のハルナは他の誰とも関係を持たず、心を閉じて生きている。というか「死んでいる」。その孤独と閉塞感は、当時の社会の雰囲気とシンクロしていた。そのためかコアなファンが多い。

装丁

装丁は野本卓司。野本氏は『うたかたの日々』『ヘルター・スケルター』も手がけています。
1999年版は、表紙だけ変更。表紙の写真は写真家ホンマタカシ氏(小沢健二『LIFE』の写真集や、岡崎さんとの対談あり)によるもの。
2015年復刻版は、初版を再現。

リバーズ・エッジ
1994年初版1999年版2008年愛蔵版2015年復刻版

あとがき

2008年愛蔵版のあとがきに、岡崎先生の近況と単行本リストあり。

海外出版

今まで4言語で出版されています。

rivers edge korearivers edge us
2007年フランス版2014年台湾版2018年韓国版2023年英語版
参考:海外版一覧

参考

① 岡崎先生は、映画『River’s Edge』にインスパイアされたらしい。
(1983年米国、ティム・ハンター監督、キアヌ・リーブスやデニス・ホッパーら出演。アメリカの片田舎を舞台に、同級生の殺人事件を知った若者たちの孤独な日常を描くシリアス・ドラマ) →『River’s Edge』

② 作中のキーワード「平坦な戦場」について、tachさんが調べました
 「ArT RANDOM 71 Robert Longo」京都書院 | 日々の雑感

③ コミックH『マンガカメラ 』(ロッキング・オン、1999年)で、前述ホンマタカシ氏が『リバーズ・エッジ』の架空映画化企画のロケハンとオーディション写真を載せています。

④ 蜷川実花氏が雑誌『spoon』(2005年4月、No.28)で「太田莉菜in『リバーズ・エッジ』」という実写化企画をしています。 →twitter

⑤ 作中に出てくる二人が渡る橋は東京・隅田川の清洲橋とのこと →坂本大三郎(当時アシスタント、今は山伏)twitter
書評byさやわか@WEBスナイパー

『マジック・ポイント』

祥伝社、2012年
初出:月刊「フィールヤング」1993年4月号〜9月号
初版:1993年、祥伝社、A5/178p、880円(図右下)
“SF界の秘宝”大原まり子原作。
コメディ。同時期に連載していた『リバーズ・エッジ』のシリアスさに対して、リラックスして描くことでバランスをとっていたという説あり。
19年ぶりの新装版。原作者大原まり子のコメント収録
→大原まり子公式ブログアクアプラネット
コミックナタリー

『愛の生活』

角川書店
新装版:2004、A5/194p、880円
初版 :1993年(写真下左)
初出:
第一話(月刊「ヤングロゼ」1992年7月号)
第二話(同1992年10月号)
第三話(同1992年12月号〜1993年2月号)
→ブログフナのもり
→サイトShoujo Manga Outline(イタリア語)



2008年フランス版

1993年初版

『東京ガールズブラボー』

二冊組、2003年、宝島社
初版:JICC出版(宝島社の旧社名)、1993、A5/168p(上巻)180p(下巻)、各950円
初出:上巻(月刊「CUTIE」1990年12月号〜1991年12月号)
下巻(同1992年1月号〜1992年12月号)
「くちびるから散弾銃」の続編。物語の時間としては前編で、1980年初頭の 3人の高校生活を描く。札幌からあこがれの東京へ出てきたサカエだが、思うようにならない日々。
下巻の巻末には浅田彰氏との電話対談あり。
作者は「絵が荒れててあまり好きでない」とどこかで言っていたが、 楽しくて少しせつない作品。装丁はフリッパーズギターやピチカートファイブのCDジャケットを手がけた信藤三雄
→king-biscuitさんのブログ『岡崎京子の受難



2007年フランス版

1998中国語版

『カトゥーンズ』

新装版:角川書店、2004
初版 :角川書店、1992、A5/160p/ハードカバー、1,100円
(写真右下)
初出:月刊「カドカワ」1990年7月号〜1992年6月号
短い話がオムニバスのしりとり形式でつながっていく。ブニュエルの映画『自由の幻想』みたいな感じで、1つの話の最後が次の話につながって、次々と脈絡なく進んでいきます。日常から非日常へと入っていく話が多し。岡崎先生は何かの実験をしていたのかもしれません。
これが好きという人けっこういます。
参考:ルイス・ブニュエルのやりたい放題の奇抜な映画(ザ競馬予想さんブログ)

『危険なふたり』

角川書店、1992、A5/180p、880円
初出:第一話(月刊「ヤングロゼ」1991年5月号)
第二話(同1991年11月号〜1992年1月号)
第三話(同1992年5月号)

『ショコラ・エブリデイ』

新装版:小学館クリエイティブ 2009年2月 150ページ 1,260円
初版 :毎日新聞社 1992年8月
初出:「Peewee」1989年3月〜1991年10月、ソニーマガジンズ
「双子の姉妹ミミミとラララ最初で最後の大冒険」。

『ハッピイ・ハウス』

happyHouse_2006

新装版:主婦と生活社、2006(図左)
新装版:主婦と生活社、2001
初版 :主婦と生活社、1992、A5版、
分冊(上巻174p、下巻178p)、各730円
初出:「コミック・ギガ」1990年7月10日号〜1991年10月8日号)
第17話〜第18話(描き下ろし)
バラバラの家族、「みなし子」たちが身を寄せあう疑似家族。


1992年版(下)

1992年版(上)

2001年版

『ROCK』

宝島社、1991、A5/180p、880円
初出:月刊「CUTIE」1989年1月号〜1990年9月号
おんなのこロックとおとこのこアトムが結ばれるまでのてんやわんや ラブストーリー。まじめと遊びの両立のテーマが見られる。もちろん手塚治虫へのオマージュ。
連載終了後の1990年10月に総集編が出る。マンガの一部といろいろ。


cutie

2010年フランス版

cutie

掲載誌『CUTiE』

ROCK総集編

ROCK総集編

『ショコラな気持ち』

spa! ショコラな気持ち

扶桑社、1990、600円
「毎日がバレンタインだったら」
「一年目のユウウツ」
「いつか王子様が…」(以上全て書き下ろし)
CDサイズ、左開きの本、1990年2月14日に出版。企画物らしい。刀根まりこさん?のと同時発売、1月19日池袋西武でトークショーあり。
→写真右上、『Spa!』1990年2月14日号の表紙より。
→写真右下、HELIUMさんのサイトより。
めったに中古に出ることもなく長らく幻の作品だったが、2011年に刊行された『岡崎京子未刊作品集 森』に収録される。
岡崎さんの作品にしては珍しく、読者にサービスしているのも異色。描いたのがご結婚直前で、ホンワカなキモチなっていたのだろうか。本人は「あたしだったら買わない、ゴメン」と言ってる (^_^;)オイ →月刊「カドカワ」1990年8月号

『pink』

新装版:マガジンハウス、2010
初版 :1989年
初出:「NEWパンチザウルス」1989年2月23日号〜7月4日号
この作品で岡崎さんは世に広く知られるようになった。代表作の1つ。
主人公はOLだがひそかにワニを飼い夜はホテトル。男の子と知り合い 一緒に暮らすが、継母にワニを鞄にされパニック。それでも彼氏の小説が売れてハッピイエンドと思いきや…。
ラストは書き下ろしで付け加えられたもの。
作中で男の子が「あちこちから集めた文章を切り貼りして作った小説がヒット」するが、そのことで文学的な視点からよく言及される。
2010年の新装版の表紙は、既存のイラストから岡崎本人がセレクト
2013年にアメリカで出版されました。その後Comic Alliance (マンガ同盟)というサイトで2013年ベストコミックの一つに選ばれました。


1989年初版

2007年ドイツ版

2007年フランス版

2013年米国版

掲載誌『ザウルス』

『くちびるから散弾銃』

再版 :講談社、2012
新装版:1996、A5/282p、880円
初版 :1989/90年、2分冊。装丁:ヤギヤスオ
初出:月刊「Me-twin」1987年8月号〜1990年5月号
美夜子、サカエ、夏美の三人のおしゃべり。明るくてたあいなくて軽快。「続編」が『東京ガールズブラボー』。
本編のうちの一話を削除、最終話を描き下ろし、めでたく完結。さらに「随筆・私の東京日記」も描き下ろし。
1996年の新装版は1989/90年版の作品と比較して、『東京ガールズブラボー』の設定にあわせるために若干の訂正がなされている。たとえばサカエ中絶説を流したのが山田ヨーコから丸玉に変えられている(「恋のアンモラルガール」)。
2012年6月、映画『ヘルター・スケルター』公開に合わせ再版。
参考 →吉川トリコ@MSN産経ニュース


1989年版1

1989年版2

1989年版裏表紙

『好き好き大嫌い』

2003年2月、宝島社
初版:JICC出版局、1989、A5/160p、850円
短編集
初出:コニーのお留守番(週刊漫画アクション)
さらば愛しき人よ(漫画ブリッコ 1985年9月号)
エイリアン(コミックトム 1989年3月号)
老人少年(平凡パンチ)
SIX SEX SIXTEEN(スコラ臨時増刊『コミックスコラ』創刊号 1985年8月)
ドラドラ息子とエロエロ娘(アクション増刊ハンバーガー)
終らない夏(漫画ブリッコ 1985年11月号〜1986年2月号)
ねぇ、宇宙って膨張するのかな(平凡パンチ)

『ジオラマボーイ パノラマガール』

新装版:マガジンハウス、2010
初版 :1989、A5/312p、900円
初出:「平凡パンチ」1988年3月10日号〜11月10日号
2010年新装版の表紙は既存のイラストから、岡崎本人がセレクト

『TAKE IT EASY』


新装版:幻冬舎、2015、1,382円
新装版:幻冬舎、2003、800円
新装版:ソニーマガジンズ、2000、A5/218p、760円
新装版:1994年、スコラ刊
新装版:1989年、スコラ刊
初版 :1988年、スコラ刊
初出:TAKE IT EASY(「コミックバーガー」1986年11月〜1987年3月)
ローマン・ホリデイズ(描き下ろし)
ハワイ・アラスカ(WEEKLY漫画アクション増刊号、1986年)
さようならの夏(WEEKLY漫画アクション増刊号、1986年)


初版 :1988年

新装版:1989年

新装版:1994年、2000年、2003年

書き下ろしとして「ローマン・ホリデイズ」と「ドはドーナツのド−または山田くんと鈴木くん」の二作品が追加。

『退屈が大好き』

新装版:2002年
初版 :河出書房新社、1987、A5/144p(写真右下)
初出:PICNIC (描き下ろし)
山田!恐ろしい女 (コミックスコラ)
ポータブル・ボーイ (コミックショップハンバーガー)
サッカリンフレンドシップforガールズ (コミックスコラ)
No Future Boy No Future Girl   (コミックスコラ)
香港ランニング (WINGS)
香港コーリング (平凡パンチ)
恋する乙女は小さな野獣 (平凡パンチ)
星くず兄弟の伝説 (書き下ろし)
イカす渋谷は恋の街 (平凡パンチ)
東京マドモアゼル劇場 (コミックまんかい)
ガールフレンド (小説ノン、「さまざまな人達」改題)
どてらいわしら (MOGA)
N・W危機一発!! (MOGA)
処女の祈り (ラブクリーム)
“超能力少女A(仮名)” (ラブクリーム)
続”超能力少女A(仮名)” (ラブクリーム)

『ボーイフレンド is ベター』

白泉社、1986、A5/170p、700円
2冊目の短編集
初出:ウォーキン・オン・サンデー (あすか 1985年12月号)
東京の灯よありがとう (メルティ・レモン(3) 1985年)
プリンセス ガールズ (メルティ・レモン(1) 1985年)
夏休み (メルティ・レモン(2) 1985年)
ヨ・レイホ (別冊あすか 1986年6月号)
じゅんこちゃん大変身! (メルティ・レモン(4) 1985年)
恋はエスプリ (あすか 1986年1月号)
お嬢様を探せ! (アクション増刊 1986年1月7日号)
さよなら お嬢様 (メルティ・レモン(7) 1986年)
図鑑少女 (メルティ・レモン(6) 1986年)
名言と言葉 (漫画ブリッコ 1986年1月号)
ドッペルゲンガー (漫画ブリッコ 1985年10月号)
人生のいい目 (モガ 1986年9月号)
※「ウォーキン・オン・サンデー」は「くちびるから散弾銃」の前身。

『セカンド・バージン』

新装版:双葉社 2006年 1,000円
初版:1986年 A5/226p 670円(写真右)
初の長編。連続32話
初出:漫画アクション
新装版は、未発表の番外編を収録

『バージン』

新装版:河出書房新社、2002、1,000円
新装版:1989年、河出書房新社(写真下左)
初版に2作追加。
初版 :1985年、白夜書房(写真下右)
短編15話。初出:『漫画ブリッコ
CONCRETE JUNGLE/彗星物語/How to Use TANGPONG(タンポンの正しい使い方)/あねいもと/CURRY RICE/愛と悲しみのパーティー(仮題)/EATING PLEASURE/まんが家物語/TVより君が好きさ/赤ヒ靴/SCREEN-SINGLE BED/SHY BOY/WEEK END/花/WHITEDAY SNOW DAY
初めての単行本。企画は大塚英志


sitebbiwに『StudioVoice』1985年11月号のインタビュー記事あり。
直接関係ないけど、戸川純のバージンブルースもどうぞ


年表


より詳しい年表は、ばるぼら著『岡崎京子の研究』をご覧ください

参考:sitebbiwの年表平成サブカルチャー年表

早わかり岡崎京子
  • 1963
    東京世田谷で床屋の娘として産まれる

  • 1979
    『ポンプ』に投稿

    イラスト、マンガ、文章を多数投稿 →『ポンプ

  • 1983
    『漫画ブリッコ』でデビュー

    自販機本に描く

  • 1985
    初の単行本『バージン』出版
  • 1989
    『pink』がヒット

    一躍有名に

  • 1990
    売れっ子となりガンガン仕事

  • 1996
    交通事故に会う

    重症を負い、休筆 →近況

  • 2000
    体調が落ち着いてきたもよう
  • 2003
    単行本出版ラッシュ

    体調も良くなり始める。リハビリに励む

  • 2012
    『ヘルタースケルター』映画化

    試写や小沢健二のライブを見に行く

  • 2015
    個展『岡崎京子展 戦場のガールズライフ』

    視線入力で「ありがとう」と

  • 2018-
    『リバーズ・エッジ』『チワワちゃん』『ジオラマ…』映画化

    旅行やライブに行く