2000年から2002年にかけて、岡崎さんの特集本が何冊も出ました。これらが2003年の新刊ラッシュ、2004年のダブル受賞につながっていきました。また、2012年の映画化でもたくさん本が出ました。2015年の個展と2018年の映画も注目です。
2015 世田谷文学館での個展開催で特集本
2012 映画『ヘルタースケルター』公開にあわせて特集本
2008 単発で特集
2001- 特集本が相次ぐ
1996- みんなが容態を心配しながら応援
-1995 『pink』のヒットを受けて1990年に特集本
2018年
映画『リバーズ・エッジ』の公開に合わせ、特集本が出版される。
特集本『エッジ・オブ・リバーズ・エッジ』2月10日発売
最果タヒ、滝口悠生、大島智子、西島大介、小沢健二、二階堂ふみ他著
新曜社、2,052円
岡崎京子『リバーズ・エッジ』へのオマージュ 永久保存版
「本書は10代から60代までの優れたクリエイターたちが、詩、エッセイ、イラスト、美術、評論と、様々なかたちでその魅力と謎に迫るファン必携の永久保存版です。他の執筆者は辻村深月、浅野いにお、池田エライザ、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、佐々木敦、環ROY、Chim↑Pomエリイ、長島有里枝、奈良美智、ブレイディみかこ、韓東賢、山内マリコら総勢25名。巻末に今注目のwaltz・角田太郎による映画全シーンへのサウンドトラックリスト、そして岡崎京子さんの最新情報も。」
新曜社のページより →Amazon
月刊『文學界』3月号 2月7日発売
大特集「岡崎京子は不滅である」
二階堂ふみ×吉本ばなな 対談
曽我部恵一×しまおまほ 対談
桜沢エリカインタビュー、「小沢健二と岡崎京子の『一九九六年以降』」宇野維正、エッセイ・今日マチ子・行定勲・大根仁・宮沢章夫ほか
文藝春秋のページより →Amazon
文藝別冊『岡崎京子 増補決定版』
河出書房新社、2018年2月
2002年に初版が発行され、2012年に映画『ヘルタースケルター』公開に伴い増補改訂版が出版されました。
今回は特別付録として行定勲監督と二階堂ふみのインタヴューを増補
2015年
2015年の世田谷文学館の個展に合わせ、特集本が出版される。
『岡崎京子 戦場のガールズライフ』
2015年1月
同時期に開催された世田谷美術展での『岡崎京子展 戦場のガールズライフ』の公式カタログ。一般書店でも発売。豪華内容です。
原画:「リバーズ・エッジ」「ヘルタースケルター」「pink」「東京ガールズブラボー」ほか
単行本未収録作品:「平成枯れすすき」「EATING PLEASURE」「ドリーム・マシン」「いつか王子さまが」など8作
寄稿:小沢健二、よしもとばなな、宮沢章夫、村上隆、いとうせいこう、ホンマタカシほか
評論:大塚英志、椹木野衣
トリビュート作:文月悠光、今日マチ子、穂村弘、BIKKE、川本史織
鼎談:桜沢エリカ×安野モヨコ×しまおまほ
2012年
2012年の『ヘルター・スケルター』映画化に伴い、研究本等たくさん出版される。
『岡崎京子論』
杉本章吾著、新曜社、384ページ、3,570円、2012年10月25日発売
詳しい紹介→新曜社サイト
※「特集」ではありませんが、1冊丸々岡崎さんについて書かれているので、ここに載せました。
『岡崎京子の仕事集』
増渕俊之著、文藝春秋 2012年7月7日発売。
「映画化で再び注目を集めるカリスマ女性マンガ家、岡崎京子の仕事のすべてをこの一冊で紹介。未公表イラスト、エッセイ、対談を収録」(Amazonより)
長年岡崎さんの担当をしている編集者である著者が「死んでもいいからこの原稿を書くまでは生きると切望」した力作!)
ちょっと詳しい紹介→CREA WEB
『岡崎京子の研究』
ばるぼら著、アスペクト、234ページ。2012年7月10日発売。
現時点において世界一詳しい資料集。
目次:
1963-1979 岡崎京子の前史 1980-1985 岡崎京子の黎明期
1986-1988 岡崎京子の初期 1989-1992 岡崎京子の中期
1993-1996 岡崎京子の後期 1997-2012 岡崎京子の事故後
要単行本解説
→サイトjp.omolo.com
→コミックナタリー
→著者の追加情報
詳しい紹介→本が好き!
→本が好き!らぼ
『文藝別冊』総特集 岡崎京子 増補新版
河出書房新社、2012年7月10日
2002年刊の同書の改訂版です。蜷川監督のインタビューなどが追加。
→河出書房新社
『平坦な戦場でぼくらが生き延びること』新版
椹木野衣著、イースト・プレス、2012年7月8日発売。
2000年に刊行した同書に「へルタースケルター」論を追加。
『ユリイカ』2012年7月号特集=蜷川実花 映画『ヘルタースケルター』の世界
図版構成:蜷川実花
対談:美しき闘争 東京/芸術/批評/村上隆×蜷川実花
下克上 岡崎京子と蜷川実花をめぐる、二つの「ヘルタースケルター」と五人の女優/椹木野衣
溶岩とバービー人形/斎藤環
岡崎京子から蜷川実花へと受け継がれるもの/杉本章吾
インタビュー:蜷川実花
おかざき真理/D[diː]/松井みどり/飯沢耕太郎/清水穣/戸川純/安全ちゃん/金子ありさ/宇田充/樋口ヒロユキ/吉田アミ/菊田琢也
2008年
岡崎京子デビュー25周年記念読本』
『FEEL YOUNG』2008年8月号の別冊付録
『毎日がクリスマスだったら…』(1988年)収録。各界からのメッセージ、作品リスト。
寄稿者 :推薦作品
よしもとばなな:『愛の生活』『東京ガールズブラボー』
やまだないと :『愛の生活』『ハッピィ・ハウス』
魚喃キリコ :『pink』
山本直樹 :『私は貴兄のオモチャなの』
古屋兎丸 :『リバーズ・エッジ』
手塚眞 :『退屈が大好き』
辻村深月 :『リバーズ・エッジ』『水の中の小さな太陽』『ヘルタースケルター』
香山リカ :『リバーズ・エッジ』
冬野さほ :『ハッピィ・ハウス』『ヘルタースケルター』
浅田彰 :『東京ガールズブラボー』
マット・ソーン:『ヘルタースケルター』『リバーズ・エッジ』『危険な二人』『pink』『ROCK』
桜沢エリカ :『ハワイ・アラスカ』
→ブログわくわく亭雑記
2001-2002年
岡崎さんへの関心、期待が高まり、特集本が何冊も出版されました。そして翌年の新刊ラッシュへとつながっていきました。
『岡崎京子研究読本 OKAZAKI-ism』
21世紀BOX 2002年7月 1,500円
1.岡崎京子と時代
・岡崎京子と足跡
・岡崎京子と80年代(tach)
・岡崎京子と音楽(サンダー秋葉)
・25年前のコミックシーン 岡崎京子とその時代(井坂十蔵)
・「ポンプ」と岡崎京子(峰脇隆邦)
・岡崎京子の遺伝子 -誰にではなくどこに-(みなずきゆず)
2.岡崎京子の世界
・岡崎京子単行本未収録作品紹介(池田孝一、korosuke)
・単行本収録作品紹介(佐野有希)
・「岡崎作品」登場キャラクター一覧(佐野有希)
・キャラクターおよびテーマから分析する「岡崎作品」像(佐野有希)
・作品の中の風景 (河村正和)
・「東方見聞録」による東京名所めぐり(井坂十蔵)
3.岡崎京子の技術
・岡崎京子による引用・言及事例集
・岡崎京子の漫画テクニック考察(井坂十蔵)
・岡崎京子作品論~満たされる空虚(目黒卓朗)
付録:岡崎京子の関連記事見出し一覧
岡崎さんについての研究本です。tachさんの「岡崎京子と80年代」収録、bbiwのイケダさんやKorosukeさんの単行本未収録作品のレビューも載ってる労作です。詳しくはtachさんのサイトへ(8/18/2002)
『文藝別冊』 総特集 岡崎京子
河出書房新社 2002年3月、1,200円
下記の『文藝』2001年秋季号が好評だったため編まれた増補版。まる一冊オカザキ
2012年、映画『ヘルタースケルター』公開に合わせて増補改訂版
2018年、映画『リバーズ・エッジ』公開に合わせて増補決定版
1.岡崎京子単行本未収録コミック
・東京は朝の7時(朝日ジャーナル、1992年)
・初恋・地獄篇(初出不明)
(共に『恋とはどういうものかしら?』に収録)
2.岡崎京子インタビュー・アーカイブ
・岡崎京子のバージンください
・Are You Happy?
・PEPPER SHOP インタビュー
・電話はコミュニケーションを分断する
3.岡崎京子テクスト・コレクション
・ノート(ある日の)(ちくま 1996.1)
・やってくるのはエンドマーク/家の中には何か
がある/カッコイイのが勝ち(1989思想の科学)
・テクノロジーの巨大な疑問符(1992年 朝日ジャーナル)
・ある過剰とある欠如としての(1992年12月 ユリイカ)
・岡崎京子コミック 「全あとがき再録」
4.岡崎京子未発表資料
・「恋する乙女は小さな野獣」 創作ノート
5.岡崎京子の「女のけもの道」
・女の仕事道/女のおたく道/女の電話道(1994年 CREA)
6.インタビュー
・吉本ばなな「マンガ家に育てられたマンガ家」
・宮台真司「岡崎京子と「戦後」の意味、あるいは、女は男の乗り物か」
・椹木野衣「エンド・オブ・ザ・ワールド」
7.エッセイ
・藤野千夜「またお花見をする日」
・池田弥生「ピカピカの東京ガール」
・ヤマダ・トモコ「岡崎京子はいかに少女マンガで、いかに少女マンガでないか」
8.座談会 足立守正/岡村みどり/臼井遥
「オカザキ・オデッセイ 岡崎京子と鼻の穴?!」
9.特別講義 大庭萱朗
「programme: kyoko okazaki」
10.資料
・「岡崎京子を読み解くためのキーワード集」
(下記キネ旬ムックのキーワード集の発展形)
・tach「岡崎京子全作品徹底レビュー」
『文藝』 2001年秋季号 特集:岡崎京子
河出書房新社 2001年7月 1,000円
岡崎京子の「言葉」に焦点を当てた特集120ページ
上記の『文藝別冊』にほとんど再録されています。
1.岡崎京子・未発表ロング・インタビュー
「電話はコミュニケーションを分断する」(1994年)
2.単行本未収録コミック 「ゴダールマンガ 恋はマニ
エラ・バロック」(別冊現代思想ゴダールの神話)
3.岡崎京子・テクスト&インタビュー
・「THE BALLAD OF SEX DEPENDANCY II わたしたち」(ヘテロセクシャル)
・ノート(ある日の)(ちくま 1996.1)
・岡崎京子インタビュー (PEPPERSHOP/April 1994)
・「岡崎京子の女のケモノ道」女の仕事道/女のおたく道/女の電話道(1994年 CREA)
・やってくるのはエンドマーク/家の中には何かがある
/カッコイイのが勝ち(1989年思想の科学)
・テクノロジーの巨大な疑問符(1992年朝日ジャーナル)
・ある過剰とある欠如としての(1992年12月ユリイカ)
・岡崎京子コミック 「全あとがき再録」
4.スペシャル・インタビュー
椹木野衣「エンド・オブ・ザ・ワールド」
5.Thinking about O.K.
・川勝正幸「彼女が若い世代に向けてまんがを描く理由」
・岸野雄一「いつもオカザキがいた、大事なときには」
・北沢夏音「ぼくはくたばりたくない」
・木村重樹「岡崎京子vs雑誌カルチャー」
・工藤キキ、加藤賢崇、マユタン、常盤響
1996-2000年
事故の後は多くの人が心配し、それぞれの方法で応援しました。
『平坦な戦場でぼくらが生き延びること』
椹木野衣著 筑摩書房 B6版234ページ 2000年12月 1800円
美術評論家の椹木野衣氏が筑摩書房の小冊子「ちくま」に連載していた岡崎論をまとめたもの。岡崎作品を通して80年代から現在、未来を見通した作品論・時代論です。
→筑摩書房 →椹木野衣公式twitter
『SWITCH』2000年1月号 Vol.18 No.1特集:岡崎京子×90年代
スイッチ・パブリッシング
1.岡崎京子×90年代
Good-by Yesterday, Hello Tommorrow
2.comic『砂漠王子と砂漠王女』
(『恋とはどういうものかしら?』に収録)
3.photo message「優しい彼女への便り」 荒木経惟
4.連載記事「岡崎京子と僕らの時代」吉野ハルヲ
(3月号(Vol.18 No.2)と4月号(Vol.18 No.3)に続編)
5.単行本解説 増渕俊之
計40ページ。
→スイッチ・パブリッシング
キネ旬ムック『マンガ夜話』vol.2萩尾望都・大島弓子・岡崎京子特集
キネマ旬報社 1998年12月
1.ストーリー/登場人物紹介、作者紹介
2.ゲスト紹介 香山リカ、、高見恭子、戸川京子
3.BSマンガ夜話1996年8月27日放送より
4.イシカワ式 『FORGIVE ME』
5.岡崎京子 単行本リスト
6.岡崎京子 マンガ作品年表
7.岡崎京子を読み解くための46のキーワード
同人誌『マンガ夜話記憶全集』
岡田斗司夫、ロケット野郎他著
『クイックジャパン』No.12
太田出版 1997年2月
「岡崎京子全単行本レビュー」
バージンから最近刊のチワワちゃんまで。それぞれ400字程度のコメントと表紙の写真付き。
前書きに「病院でリハビリに努めているところで、回復に向けて毎日がんばっているとのことです」
『まんが夜話 第5夜 岡崎京子』
NHK BS2 1996年8月26日
岡田斗司夫、いしかわじゅん、香山リカ、高見恭子、戸川京子ほかの出演で、『PINK』をテーマに、時代性、ディティル、絵の特徴などについておしゃべり。
各人のスタンスははっきりしていたが、話がかみ合いきれていませんでした。
事故後まもなくの放映で、番組の最後で出演者が先生の容態を案じていました。
事故以前
1989年の『pink』のヒットを受け、一躍人気者に。1990年には特集本が2冊組まれました。
『ROCK 岡崎京子デラックス』
JICC出版局 1990年10月
1.巻頭グラビア特集(オカザキの素)
2.スーパーイントロダクション”ROCK”
3.コミック(ロック)総集編
4.KYOKO PRESS 6篇
5.号外デイリー・オカザキ
6.オカザキ・グッズ・マーケット
月刊「カドカワ」1990年8月号 『岡崎京子スペシャル』
角川書店
本人自身による全作品解説
新妻京子ちゃんにオゲレツな64の質問
自宅仕事場初公開&ヴァージン・グッズ12
岡崎京子&桜沢エリカの東京健康ランド満喫記
連載コミック「カトゥーンズ」